新 沖縄ハンマー Warhammer Fantasy Battle Fan

ウォーハンマー・ファンタジーバトルにこだわるおじさんのブログです。 沖縄でファンタジーバトルを始めてみたい方なら、できる限り応援します。

2021年12月

【ハンター】

 ハンターとは文字通りの狩人であり、兵種というより職業である。彼等は凍てつく悲嘆山脈を獲物を求めて単独で徘徊する。ほとんどの者が生まれ育った部族とは無縁であり、放浪者である。よって彼等は必ず単独で行動し、猟犬であるサーベルタスクを伴うか、相棒であるストーンホーンに跨がっている。彼等は他のオウガの指揮をとったり、歩調を合わせることは出来ず、サーベルタスク以外とは合流は出来ない。

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 装備はハンドウエポンと防寒着を兼ねたライトアーマー、そして巨大な投げ槍である。
 { グレート スローイング スピア 攻+1 射程12インチ 早撃ち }

 またオプションで様々な追加装備を得られるが、特徴的なのは ハブ-ンランチャー と ブラッドヴァルチャー である。

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ハブーンランチャーは巨大なクロスボウ
{ ハブーンランチャー 攻6 射程36インチ 移動後の射撃不可 
  D3ダメージ }
 このクロスボウはストーンホーンに騎乗時に真価を発揮する。ハブーンランチャーの移動後の射撃不可はストーンホーン騎乗時には無効になるのだ。

ブラッドヴァルチャーは巨大な禿鷹である。主人の指示で空中から襲いかかる。
{ ブラッドヴァルチャー 攻4 射程36インチ カバー無視 早撃ち }
 攻4はやや力不足だが、スローイング スピアよりも射程が長く、ゲーム開始時からハンターに攻撃機会を与える。

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 ただし、ハンター自身がそれほど強力な兵でもない。そのためサーベルタスクが良い合流相手となる。ハンターが合流したサーベルタスクユニットは、「疾駆け」と「前衛部隊」の特別ルールを得る。

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ただしハンターは「一匹狼」のルールも有り、ジェネラルにはなれず、サーベルタスクと合流中はジェネラルの士気やASBの効果も受けられない。

【サーベルタスク】

 サーベルタスクは雪原に住むサーベルタイガーであり、オウガキングダムには少ない高機動ユニットである。
 攻4・耐4・傷2を誇り、他のアーミーの犬達とは比較にならない。ただ残念なことに士気4。何かがあれば確実に逃走する。彼等の逃走が他のユニットのパニックの引き金になると、非常に厄介な部隊である。
 そのため、サーベルタスクはハンターの専属合流先になる。ハンターと合流するとお互いの弱点を補完し合い、使えるユニットになる。

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 写真のミニチュアはHotGoblinさんの商品である。大きさは追加料金がかかるが、10%縮小して出力してもらった。キャバルリーベースに丁度収まり傷2らしい存在感である。


 「オウガのどえらい二つ名」とは文字通り特別な通り名であり、マジックアイテムと同様のポイントを使って所持ポイント内で選択出来ます。このオプションはアーミー内に同じ二つ名を持つことは出来ず、各キャラクターは1つだけの二つ名を持つことが出来ます。


「大アゴ様を見ちまった」(タイラントのみ) 40p
 この二つ名を持つタイラントは、「耐」に+1のボーナス。ただし「愚鈍」を持つ。

 FB8版で「耐」を上げることはかなり困難です。呪文でなら一時的に上げることも出来ますが、意図的に恒久的に上げる手段はほとんどありません。(ランダムで上がることはありますが)この二つ名はタイラント(ロード級戦闘キャラ)のみの仕様ですが、タイラントの「耐」は5、これが6になります。また、一時的に「耐」を1程度上げる呪文は多いので、それを併用すると「耐7」、ボルトスロワーの攻が6なので、ボルトスロワーすらはじき返します。接近戦でも攻5以下の武器では歯が立ちません。「愚鈍」のペナルティがありますが、単純に強化するには素晴らしい二つ名です。


「壁崩し」 30p
 インパクトヒットの回に+1、装備しているキャラクターのみ、敵の「障害物」効果を無効にする。合流するユニットには恩恵なし。


 インパクトヒットの回数に+1はそれ程効果的ではありませんが、「障害物」効果を無効にするは場合によっては有効です。「壁」の持つヒット修正が代表的ですが、特別な効果のある「障害物」の効果も無視出来ます。さらに大きいのは「建物」内の敵にインパクトヒットや踏みつけ攻撃も可能です。ただし、この効果は「障害物」を破壊する訳では無いので、合流先のユニットには何の恩恵もありません。



「家族喰らい」(タイラントのみ) 25p
 周囲6インチ以内の自軍ユニットは「パニックテスト」を振り直すことが出来る。


 使い方に注意が必要な二つ名です。まずは「パニックテスト」であって、「戦意喪失テスト」ではないと言うことです。この場合、タイラントがユニットにASBと共に合流していたり、ASBの効果範囲内の味方には効果を発揮しません。WHでは「振り直しの振り直しは出来ない」からです。装備したタイラントがジェネラルだった場合は、有効な気もしますが、効果範囲が狭く、ASB合流の方が安心です。
 この二つ名が効果を発揮するのは、ジェネラルではないタイラントが装備した場合でしょう。ジェネラル(ASB)の士気範囲外で行動するユニットにとっては、信頼出来る二つ名になります。


「山喰らい」 25p
 ダメージロールが3以上でないとダメージを受けない。例えばキャノンの直撃は通常2以上でダメージだが、この二つ名を持つキャラクターは3以上でダメージを受ける。ダメージロールで1、2の出目ではダメージを受けないということ。自動ダメージは例外。

 これはウォーマシン対策に大きな効果を発揮します。また凶悪な破壊力を持つ攻撃にも効果的です。キャノンの直撃も1/3の確率で無効にできるのは素晴らしいです。これとワードセーヴを得るアイテムとで、かなり硬い守りになります。「マジックアイテム」ではないので、どの「マジックアイテム」とも併用が出来ます。


「巨人壊し」 25p
 「攻」+1。ただし、「一騎打ち」を拒否出来ず、合流先のユニットも「退却」を選べない。

 25pで攻+1は普通であるのに、ペナルティがひどすぎる。ただし、これは「二つ名」なので「マジックアイテム」との併用が出来るところがポイント。マジックウエポン「巨人の剣」と併用すると85pで攻+4が可能になり、「攻」が9になる。


「死をだまくらかした」 20p
 ゲーム中1回のみ、ベースを接触させている敵から自ら受けたダメージロールを1回振り直しが出来る。ただし、どの1回をリロールさせるかは、ダメージロール前に指定しなければならない。騎乗動物やその他の追加攻撃でも可能。


 使い方が難しい二つ名。ダメージロール前に指定することがポイント。「究極の必殺の一撃」や複数ダメージを与える攻撃に使うのが吉。ただし、リロールなので「攻」の高い一撃にはあまり有効ではありません。


「大股歩き」 20p
 「移」+1のボーナス。

 単独行動するキャラなら別ですが、合流先のユニットまで「移」が上がるわけでは無いので、使いどころが難しい二つ名です。サーベルタスクに合流するハンターなら効果があります。
 

「けだもの殺し」(ハンターのみ) 20p
 ラージターゲットに分類される敵を攻撃(接近戦でも射撃でも)する時に、ダメージロールに+1できる。ただしマジックウエポンによる攻撃には無効。


 使い所によっては有効な二つ名です。ハンターはモンスターにも騎乗出来るので、有能なモンスターハンターになれます。タムルカーンには鬼門となるでしょう。


「ブチかまし」 15p
 インパクトヒットのダメージロールを振り直しが出来る(本人のみ)。

 キャラクターでもインパクトヒットは1回のみなので、やや不満が残る効果です。「インパクトヒット」は「一騎打ち」の処理よりも先なので、一騎打ちの相手に先制ダメージというわけにもいきません。

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「二つ名」はマジックアイテムとの相性がいいので、研究次第では思いもよらぬコンボが出来るかもしれません。いろいろ考えるのもWHの楽しみですよね。


 

 今回はオウガの独自魔法について、自身の知識の整理も兼ねて考察していきます。あくまでもFB8版での考察です。

アーミー「オウガキングダム」のオリジナル呪文体系が“大アゴ様の魔法体系”です。

【魔法体系の特性:血の薄粥】
 “大アゴ様の魔法体系”のスペル発動に成功する度に、スペルの解決後にD6を振る。出目が2~6の場合、スペル発動者は失った傷を1回復する。ただし本来の傷を上回ることは無い。さらに次にこの発動者が試みる「魔法発動判定」または「魔法抵抗判定」に+1のボーナスを得る。しかし、出目が1の場合は攻6のヒットを1回受ける。


 オウガの魔法使いは傷4~5を誇るので、この特性との相性は良好です。混戦の中で魔法使いが接近戦に巻き込まれても、この特性により高確率で回復することが出来ます。特に“大アゴ様の魔法体系”は強化系の呪文が多いので、さらに有効になります(射撃系や攻撃系と比べて、強化系はデスペルされにくいので)。混戦になると魔法使いは真っ先に集中攻撃を受けやすい上に、ASが低いので喪失し易いのですが、高い傷と相まってオウガの魔法使いは生存率が高まります。魔力の暴走対策にもなります。

【レベル0 髄液すすり】
 難易度6 強化系 射程12インチ ターゲットは『鋼鉄の意志』を得る。ブーストすると難易度9 射程24インチ
 

 羨ましくなるくらい優秀な0スペルです。0スペルなので複数の魔法使いが装備出来ます。オウガの最大の弱点は士気の低さです。その特性から『揺るぎ無し』の恩恵は受けにくいので、この呪文は非常に頼りになります。難易度も低いので、この呪文の所持者は1D6または2D6で積極的に唱えるべきでしょう。優秀な呪文ですが、対戦相手にとってはマストデスペルな呪文でないところも魅力です。

【レベル1 骨砕き】
 難易度8 射撃系 射程18インチ 攻2のヒットを2D6与える(AS不可)。ブーストすると難易度11 射程36インチ

 
 これもオウガにとってはなかなか優秀な呪文です。ASの高い相手の処理に向いています。攻が低いので大ダメージは出せませんが、ASの高い重騎兵やウォーマシーンなどに先制攻撃がかけられます。射程も長く出来るので、後方のウォーマシーンなどにも有効です。モブアーミーなどには効果が低いので、相手を選ぶ呪文です。エンパイアやエルフの重騎兵には特によく効きます。

【レベル2 雄牛喰らい】
 難易度7 強化系 射程12 次の自軍魔法フェイズ開始時まで対象ユニットの攻+1。ブーストすると難易度14で、12インチ以内の全ての味方ユニットに効果が出る。


 ブーストすると真価を発揮する強化呪文です。ブースト無しだとあまりパッとしませんが、この手の強化呪文はタイミングによっては戦況を変えかねません。また、オウガの魔法特性とも相性が良いです。

【レベル3 歯砕き】
 難易度8 強化系 射程12 次の自軍魔法フェイズ開始時まで対象ユニットの耐+1。ブーストすると難易度16で、12インチ以内の全ての味方ユニットに効果が出る。

 レベル2よりもこちらの方が有用な強化呪文。決戦直前にブーストされると、相手にとっては致命的。オウガの耐が4から5に上がるだけで、非力なアーミーにとっては絶望的に。ただ、ブースト時の難易度が高いのが難点。優先的にデスペルされる可能性大。

【レベル4 脳味噌喰らい】
 難易度9 呪い系 射程18 目標ユニットはただちにパニックテスト。『心理ルール無視』を持つユニットには効果がない。ブーストすると難易度12で射程が36インチになる。

 優先度は低い呪文。士気の低いアーミーには有効だが、そのようなアーミーはキャラの合流やジェネラルの士気など対策をしていることが多い。ただブーストすると長射程になるので、パニックテスト対策をしていない後方ユニット狙いだと効果的。

【レベル5 トロールのはらわた】
 難易度12 強化系 射程12 次の自軍魔法フェイズ開始時まで対象ユニットは『再生能力』を得る。ブーストすると難易度20で、12インチ以内の全ての味方ユニットに効果が出る。

 ASが低く、WSを得る手段がほとんどないオウガに取っては重要な呪文。ただし、火炎攻撃には無力。耐を上げるよりも有効な防御手段。ブーストすると戦局をひっくり返す可能性が大きい。ただし、敵も全力でデスペルしてくるので、ブースト時は暴走狙いで行くしかないかも。

【レベル6 大アゴ】
 難易度15 直接攻撃系 魔法使いの周囲18インチの好きなところにテンプレート(小)を置き、アーティラリーダイスとスキャッターダイスを振る。ヒットマーク以外の出目ならば、テンプレートをスキャッターダイスの矢印の方向にアーティラリーダイスの出目だけずらす。ヒットマークならばテンプレートはそのまま。
 出目がミスファイアなら、対戦相手がこのテンプレートを好きな場所に再配置し、アーティラリーダイスとスキャッターダイスを対戦相手が振り、テンプレートをずらす。この時ミスファイアだが出た場合は振り直す。
 テンプレートの下の兵は【敏】テストをし、成功すれば攻3のヒットを1回、失敗すると攻7(『痛烈な一撃』D6ダメージ)を1回受ける。
 ブーストすると難易度21でテンプレートは大になる。

 最高難易度のレベル6呪文としては微妙な能力。魔力の渦系でなくリメインスペルでもないので、1回切りの直接攻撃系。射程も短く命中率も低いので、味方に被害が出る可能性も高い。
 また威力も微妙で、通常のインファントリーに取っては『痛烈な一撃』は無意味なのに対し、味方に降りかかった場合は被害は甚大。まるで自爆を期待するかのような呪文で、必要度は低い呪文です。

《総括》
オウガアーミーは高い攻撃力を誇り、攻撃回数はインパクトヒットに踏みつけ、有利な支援攻撃と最高クラスです。しかし、防御は低く士気も低い。“大アゴ様の魔法体系”はその欠点を補う呪文が多く、上手く決まると圧倒的な力を発揮します。攻撃系は今ひとつなので、防御力を上げる強化系を中心に選択すべきでしょう。
 攻撃系の呪文は“天空”“獣”“死”に任せて、強化しつつ特性により回復する作戦がベストだと思います。

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